google-site-verification: google29e9fe9537bcd1c0.html 高野山⇔四国、往還の記: 四国遍路にかかる日数

2012-10-14

四国遍路にかかる日数

 このエントリの「四国遍路にかかる日数」、それに次回に執筆予定の「四国遍路にかかる費用」というのは、遍路を志す人にとって最も知りたいことに挙げられるでしょう。
 これら2項目は、前回のエントリで記載した「遍路における移動手段」とも、密接に関係してくるものです。

 以下、実際にワタクシが経験したデータ、および聞き取り調査などにより入手した情報を公開。それに加え、各移動手段ごとの遍路の特徴も、記しておくことにします。

 なお当然のことながら、これらの日数はあくまで“目安”であることを、予めお断りしておきますよ。

・車遍路
 平均9日前後
・バス遍路
 12日前後
・タクシー遍路
 平均8日前後
・自転車遍路
 18日前後
・バイク遍路
 10日前後
・公共交通機関&徒歩
 3週間~4週間(不明点多し)
・歩き遍路
 43日前後

・車遍路の特徴
  所要日数:最短6日・平均8日・観光を含めて10日前後
 車遍路で日数が短くて済む方の場合、多くは「四国在住の方」もしくは「地理的に四国と近い場所に住んでいる方」、それにプラスして「遍路の経験者」。さらには「カーナビを搭載した車を使用する方」である場合が多い。
 そんな方が初日の朝7時から車遍路を始めた場合、おおよそ8日前後で結願するケースが多いようです。
 
 「1日中走りっぱなし、札所では納経所へと小走り」という慌しさで、見た目以上に過酷な遍路行。その反面、自分で日程を組める“自由度”が最大特徴で、「10日前後」を目安に観光を組み合わせて走ると、良い思い出となるようですよ。


・バス遍路の特徴
 所要日数:平均12泊13日
 以前には“四国遍路の花形”的な人気を誇っていたバス遍路も、団体行動の息苦しさを訴える人が少なからずおられるようでして、今では短期日程から観光や温泉宿への宿泊を含めた“ゆったりした日程”へと変貌を遂げつつある模様。
 それに伴い、以前では10日程度で結願というケースが多かったものが、今では平均すれば12日程度にまで日程が延びている模様。さらに、「一国打ち」や「日帰り」といったカタチでのツアーが組まれるようになり、その平均所要日数を算出するのは、ますます難しくなってきております。

 納経や食事、それに宿探しなどで苦労させられる心配はないが、1日の大半を狭いバスのシートに押し込められ、札所では団体行動、宿では相部屋を余儀なくされるなど、“自由度” は大変に少ないのが最大特徴。
 このバス遍路では「先達や添乗員の気配り次第」で、その満足度に変化があるようです。


・タクシー遍路の特徴
 所要日数:最短6日・平均8泊9日
 「全ての移動手段の中で最も“ラクな遍路行」とされるのが、タクシー遍路。
 個人タクシーはモチロンのこと法人タクシーでも、運転手は道に大変に詳しく、遍路にも詳しい先達資格を持っているのが当たり前。そんな運転手が、札所では納経所へと行く手間を省いてくれて、日数の調整もかなりの融通が利く。時間的な猶予があれば観光地にも案内、さらには予算や設備などの宿のリクエストにも応じてくれるとあっては、これほど“極楽遍路”と呼べるものは存在しないといっても、過言ではないでしょう。

 当然のことながら、遍路を行う者の“注文”(希望・リクエスト)が多ければ多いほどに所要日数も費用もかかってしまうものですが、四国名物である「狭い道などの悪路での運転に自信がない」という方や、「金銭的な猶予がある」、それに持病などで「健康的に不安がある」という方には、これほどありがたい移動手段はないことでしょう。


・自転車遍路
 所要日数:18日前後
 四国在住の方からは“金銭的に余裕のない遍路御用達”と見なされているのが、この自転車遍路。しかし実際には、自転車の購入や維持に多額の金銭を注ぎ込み体力的にも歩き遍路以上の人が少なくないのが、この自転車遍路を行う人の特徴でもあるようです。

 この自転車遍路の成否を握るのは、何よりも“自転車ツーリングの経験値”によるとか。
 平均して100キロ前後を走れる体力と自転車を所有し、パンクやブレーキなどのトラブル(故障)に対処できるようであれば、その日数は2週間近くにまで縮めることも不可能ではないそうです。
 逆に、自転車旅行の経験がなく、体力や自転車のトラブルに対処できないようですと、その日数は3週間程度にまで伸びてしまうこともあるようです。


・バイク遍路
 所要日数:10日前後
 バイク遍路経験者に話を伺いますと、おおよそ返ってくるのが「車遍路と同じ程度」 といった答え。詰まるところは「バイクの排気量」に尽きるようですが、早い人で7日前後、観光や温泉巡りなどを含めてゆっくりと走りますと10日前後まで、日数は伸びてしまうようです。

 概して、バイク遍路を行う人は原付程度のバイクにテント持参という方が多く、特に急ぐ必要もないような“余裕のある遍路行”を行う傾向にあるようです。


・交通機関&徒歩
 所要日数:20日から25日程度?
 可能な限り、札所間の移動にバスや列車を利用するのが、“交通機関遍路”。早い人で3週間弱、比較的にゆっくり目の人だと1ヶ月近くかかったという話を聞くものです。
 この「交通機関利用」の遍路を行う人は、かなりの高確率で「歩き遍路として四国に来たものの挫折した・・・」という場合が多いようで、また、その行程で「タクシー利用」をどれだけ行うかで、日数に大きな違いが出てくるようです。

 この移動方法を“真面目に行う”とするなら、交通機関のアクセスの都合上、その行程の半分近くは徒歩移動を強いられるでしょう。
 ワタクシも経験があるのですが、無理に列車やバスの発車時刻に合わせようとすると「札所での時間不足」に陥り、本来的には許されぬことであるが「本堂と大師堂で手を合わせただけで納経所へ直行」という“スタンプラリー”になってしまったこともある。そういった時刻表を気にせずに遍路を行おうとすれば、必然的に歩く距離や時間が伸び、所要日数もどんどん増えてしまいかねないという悪循環。

 このような交通機関移動を成功させるためには、ネットや現地での聞き込みをフル活用した“交通機関に関する情報収集活動”が、成否の鍵を握ることになるハズです。


・歩き遍路
 所要日数:43日前後
 この歩き遍路に関しては「別エントリで1本記事を書く」予定ですが、おおよそ43日前後」(40日から45日で結願)で、間違いはないかと思われます。
 この43日という数字には天候や体調の不良などによる“休養日”も含まれております。
 したがってそんな休養日がなければ、最短で33日前後、足の痛みに耐えながらなら38日前後。年齢的に歩く距離が伸ばせず休養日もそれなりに必要であるとなれば、50日前後かかるかもしれません。


 以上が、それぞれの移動手段をとった場合にかかる「遍路の所要日数の目安」。
 冷静に考えれば分かることですが「遍路というものは日数が少なければ少ないほど費用が安く済む」というモノです。それに加え、「日数を少なくし安い宿に泊まるようにすれば、遍路の費用は相当に抑えられる」というモノでもあるのです。

 ただし短時間で終わらせるからには、その分、肉体的な負担は増加しますからご注意を。

0 件のコメント:

google29e9fe9537bcd1c0.html