これまで、「遍路初心者講座」(リンク先:当ブログ関連エントリ一覧)にカテゴライズされた記事も、ここでひとまず終了。
“遍路初心者” にとって最重要とも言えるのが、これより紹介する四国八十八ヶ所の「札所での作法」。それを具体的に説明すると、お寺での動き方に関わる「参拝手順」と、寺で唱える「読経」(どきょう)の種類という2点。
元来、こういった宗教儀礼に関することは“個人の裁量”(ある意味“個人の信仰の自由”でもある)に負うところが大きく、これまで省みられることはそれほどなかったように思えます。
しかしながら、2000年代へと入りますと四国遍路を志す方の数は急上昇。それに伴い作法といったものに無頓着な遍路も増え、“遍路の質の低下”も指摘されるように。
そういった状況を踏まえてか、四国の霊場会は先達を通じて作法面を厳しく指導するようになり、同時に、ウェブ上でも作法面に関する公式的な情報を配信するに至っているようです。
札所参拝手順
一、山門(仁王門)にて合掌、一礼。
二、手洗い所にて手を洗い、口をすすぐ。
三、本堂(金堂)にて、献灯、献香をし、納札を納め、礼拝し、お経(読経、写経等で)を奉納する。
四、大師堂にて、本堂と同じ手順にて献灯、献香をし、納札を納め、礼拝し、お経(読経、写経等で)を奉納する。
五、納経所にて、納経帳等にお納経(ご朱印)をいただく。
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