google-site-verification: google29e9fe9537bcd1c0.html 高野山⇔四国、往還の記: 四国八十八ヶ所“概観”

2012-12-21

四国八十八ヶ所“概観”

 四国八十八ヶ所の寺は徳島・高知・愛媛・香川の四県点在し総移動距離は1400キロ前後にも及びます。

札所(お寺)の数や移動に必要な距離も各県バラバラで、それゆえ各県に“共通する対策”を見出すのは困難なのですが、遍路においては、たとえ移動手段が歩きであれ車であろうと「山越え」(山間部の札所:別名「遍路ころがし」)が、一つのキーポイントになって来ると思われます。

 そこで当エントリでは、“山越え”をキーワードにして「四国四県にまたがる札所の概観」(あるいは大まかな“攻略法”)を記しておきたいと思います。
四国八十八ヶ所、山間部の札所
・徳島県
 12番焼山寺・20番鶴林寺・21番太龍寺
・高知県
 27番神峯寺
・愛媛県
 45番岩屋寺・60番横峰寺・65番三角寺
・香川県
 66番雲辺寺・81番白峰寺・82番根来寺・84番屋島寺・85番八栗寺・88番大窪寺
 原則、「四国八十八ヶ所のお寺全ては車での参拝可能」となっており、天候次第では、歩き遍路も山道を捨てて車道登山が可能。
 しかしながら、上記の「山間部の札所」に関しては道も狭く運転も困難、場所によっては「専用駐車場からお寺まで数10分歩かねばならない」というケースも出てきます。
 そういった事情を考えれば、「ロープウェイ(ケーブルカー)の運転をしている札所ではお金がかかっても利用するべき」だと、考えてもよいでしょうか。

徳島県の札所概観1~23番

 鳴門周辺・・・1~10番
 焼山寺・・・11~12番
 徳島市内周辺・・・13~19番
 太龍寺・・・20~22番
 国道・・・23番
 「徳島県」の場合、住民や札所、それに宿関係者の多くが遍路に対し“初心者対応”をしてくれるので、非常に“ラク”。
 逆に言えば、他の県では徳島ほどに遍路に対して“便宜”を図ってくれることは、ほとんどないというコトだ。


 「山」として厳しいのは「12番焼山寺」で、これは13番側(神山町・徒歩ルートの下り口)からお寺へとアプローチする方法が車では有効。
 「車遍路」の場合は札所の順番にこだわらずに「徳島市内を基点に札所巡りを考える」ようにすれば、宿泊場所にも困らないし、県内の札所全体の把握が容易となる。
 「歩き遍路」の場合、遍路開始から2~3日目に巡拝することになる「焼山寺をどう攻略するか」を、ルートと体力面から準備しておく必要があるでしょう。


高知県の札所概観24~39番
室戸岬周辺・・・24~27番
 高知市内周辺・・・28~36番
 足摺岬周辺・・・37~39番
「高知県」では3つのブロック、「室戸」「高知市内」「足摺」というカタチで全体把握を行う。
 「山」とみなされる「27番神峯寺」は上りと下りのルートが同じ(往復が同じ道)なので、「麓の町で宿泊⇒寺を往復」するのが一番ラク。
 「車遍路」の場合は札所の順番にこだわらずに「高知市内を基点に札所巡りを考える」ようにすると、かなり効率よく回れる(先ず高知市内に宿を取り、そこから28~36番辺りを順不同に参拝する)。
 「歩き遍路」の場合、札所間の移動距離が100キロ近くにも及ぶ「室戸岬23~24番と足摺岬37~39番の攻略」を、ルートと体力面から準備しておく必要があるでしょう。

愛媛県の札所概観40~65番

宇和島・・・40~43番
 久万高原(くまこうげん)・・・44~45番
 松山市内周辺・・・46~53番
 今治周辺・・・54~59番
 横峰周辺・・・60~64番
 三角寺・・・65番
「車遍路」の場合「高速道路」を利用することで効率よく回れるようになるのが、「愛媛県」の特徴。
 全体を大きく把握するのであれば、「宇和島」「松山」「今治」「西条」と四つに分けて考えると良いでしょう。
 「久万高原」(44~45番)は移動手段を問わず「45⇒44」というルートを選択する遍路が多く、また、「60番横峰寺」に関しては、近年登山道の整備不良も手伝って「59番⇒61~63番⇒車道60番⇒車道下山後に64番へ参拝」という“車ルート”を選択をする歩き遍路も増えてきていると聞きます。
 なお、「歩き遍路」は39番から44・45番まで続く“七つの峠越え”が非常に厳しく、それに次いで、登山道の通行状況(通行止めの有無)によっては60番横峰寺も“強敵”となるでしょう。

香川県の札所概観66~88番

観音寺周辺・・・66~70番
 善通寺周辺・・・71~77番
 坂出・国分寺周辺・・・78~82番
 高松・志度周辺・・・83~86番
 大窪寺・・・87~88番
「香川県」は各札所間の距離が短く、山越えもそれほど厳しくないために、「気がついたら終わってしまう…」というほどに“時間の流れ”が早いのが特徴。
 「山」である「66番雲辺寺」(位置的には徳島県となる)の場合、「歩き遍路以外」はロープウェイのある観音寺側からアプローチするとラク。
 なお移動手段を問わず、「全ての遍路」は香川県へと入った時点で、「自宅までの帰りの交通手段の確保・ルートの把握」に努める必要があるでしょう。



 以上のように、「四国四県をいくつかのブロックで大きく分ける」ことで、「札所巡りの“全体像”の把握が容易」となります。
 自転車や徒歩の方以外は、「札所の番号順にこだわらずに札所巡りをすれば日程を短縮できる」ようになりますので、出発前に、各自でルートの研究をしておくと良いでしょう。

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